二、奴奈川桃簾石大勾玉
美須麻流（御統）攻玉
「神豊玉比売」
（かむとよたまひめ）
［最大全長45.2ミリ、最大幅14.2ミリ］
奴奈川の桃簾石から優美な姫の玉を砥ぎ出しました。
その肌が持つ独特の光と共に、暖かな「威」を発します。
その姿はあくまで嫋やかに優美に、それでいて凛とした強さを持っています。
三、奴奈川硬玉祭祀親子大勾玉
「三輪乃奇魂」
（みわのくしみたま）
［全長58.3ミリ 最大幅17.3ミリ］
奴奈川硬玉より祭祀用の大勾玉を砥ぎ出しました。
その姿は大神に仕えし巫女の掌に握られ、祈りの場所で使われた玉。
持つ「威」は大神と大巫女を繋ぐ天空の力でございます。
四、大倭水晶線刻棗玉
手纏（手玉）攻玉
[全長17.5ミリ 最大幅14.6ミリ]
極めて美麗な水晶を古式に則り砥ぎ出した線刻棗玉。
発する「威」は我が国の清流の結晶でございます。
この線刻棗玉は発威手纏「歓喜光耀」の子玉を務めます。
五、奴奈川硬玉大勾玉
「神祖天香山尊」
（かむろぎあめのかやまのみこと）
［全長41.3ミリ 最大幅17.3ミリ］
流麗な奴奈川硬玉より武人の大勾玉を砥ぎ出しました。
緑色に透過する翠、逞しく強靭な姿はまさに武人の玉。
持つ「威」は我が国を守りし武人の「威」でございます。
静岡県、現代の武士 S様所有
六、奴奈川硬玉、赤玉、紫水晶親子組勾玉
「神阿比良比売」
（かむあひらひめ）
［組全長44.3ミリ 最大幅11.0ミリ］
玉作技能を総動員し、親子の組勾玉を生み出しました。
抱えし赤玉の小玉は丁子を用いて「発威」「受威」と
紐を解かずに組みなおす事が出来るようになっています。
持つ「威」は新たな境地や世界を開く自然の力でございます。
七、奴奈川緑閃石縄文大珠
「匠護美佐御玉」
（たくみまもりみさのおんたま）
［全長39.0ミリ 最大幅22.3ミリ］
神奴奈川姫のえにしにて奴奈川緑閃石より匠の大珠を砥ぎ出しました。
緑に白に透過す夜空の様に輝く結晶粒、光源によって姿を変える姿。
持つ「威」は匠を磨き、護りし、技の「威」でございます。
群馬県、現代の匠 S様所有
八、奴奈川虎石丁子頭大勾玉
「猛虎乃御魂」
（もうこのみたま）
［全長48.0ミリ 最大幅16.4ミリ］
神奴奈川姫の縁にて我が国伝統の匠に大勾玉を拵える機会を賜りました。
原石は奴奈川虎石（俗称は糸魚川薬石、鉱物名称は流紋岩）古来
奴奈川の方々には薬となる石として珍重され大事にされて来た自然の恵みです。
形はあくまで古式に、大きな匠に合わせ原石の声を聞きながら伝統の技を用い
大きな丁子頭勾玉を砥ぎ出しました。
持つ「威」は強き猛虎。猛々しく腕を護る虎の「威」でございます。
群馬県渋川市 桑野屋親方所有
桑野屋さんで親方に一声おかけください。
創業大正四年 桑野屋様
九、奴奈川軟玉禽獣魚形勾玉 ★
「沼河乃海鰐」
（試六型）
（ぬなかはのかいがく）
［全長33.3ミリ 最大幅10.9ミリ］
古墳時代中期の官営工房技能再現（量産品外）に資するため
奴奈川軟玉で禽獣魚形勾玉を再現いたしました。
この時代、既に鉄器の使用が高度に行われており、整形、穿孔、線刻に
鉄工具を用いる事で、非常に複雑な造形が可能になります。
乳白色の流水紋を持つ軟玉は非常に強靭なため、技能再現材
としては抜群の素材になります。
軟玉が持つ交差組織と研磨砂が生み出す脂肪光沢によって
光源によって様々に肌を変えます。
その姿は、一部の有力な首長に納められた禽獣魚形。
同時代の通常量産品とは全く工程、品質が異なります。
持つ「威」は奴奈川の猛々しい海鰐の「威」
持たれる方を御守りする海神の力でございます。
十、奴奈川硬玉異型勾玉★
「山添乃木霊」
（やまぞえのこだま）
［全長38.4ミリ 最大幅10.1ミリ］
水のような奴奈川硬玉より山添の森に住まいし木霊を砥ぎ出しました。
その身の中央に意志を表す木の導管を宿し、上から下に「威」を放ちます。
奴奈川攻玉技法の粋を尽くして砥ぎ出した森の精霊です。
ご興味のある方はお気軽に連絡ください。
E-mail 玉作工人
