奴奈川の底なる玉


奴奈川軟石より砥ぎ出したる海神の双頭縦列異型勾玉。
蒼い流水紋、連続した曲線、その姿には海神の「威」を持ち、
太陽に映える美しさは大海原の海流の様です。
片面に騒ぎ立つ深山の森を持ち、その双方が奏でる「威」はまさに「静と動」です。
手にすると、しっとりと馴染むその肌は、奴奈川軟玉の真骨頂です。


攻玉は正攻法、穿孔は回転打撃穿孔、流水紋を損なわない様に準備を重ね、
石の声を聞き、蒼く流れる流水紋を出す事が出来ました。
この原石は非常に強靭で、今までの攻玉の中で難度は最も高く、
手が非常にかかりましたが、圧倒的な「威」を生み出すことが出来ました。


命名
「神意支都久辰為命」
(おきつくしゐのみこと)
[全長65.0ミリ、最大幅13.7ミリ]


  


  

  


  

屋外撮影4枚

  

  


地祇乃御魂

玉作 工人  拝