沼名河之 底奈流玉 奴奈川青石丁子勾玉 「深山乃流麗」 美しい青海色の奴奈川青石による丁子頭勾玉。 四世紀から北陸地方で生産され、多くが畿内地域の首長の持ち物になりました。 特に細身の丁子頭を持つ玉は女性首長に貢納されたものが多く、 当時の勾玉佩用形式を知る指標にもなっています。 深山の深い渓流を流れ下る美しい水の様な流紋を持ち、 その流れは別鉱物による文様と重なり、独特の世界を見せます。 肌は砥石と板砥により古代と同じ独特の脂肪光沢を持ち、 当たる光の角度、光源によってその色合いを複雑に変化させます。 変幻自在に姿を変える。 古より正に女性首長の持たれるべき玉だと感じます。
頑固一徹、玉作工人が手塩にかけ玉作技能の粋を集めた 作品の「威」を感じていただければ幸甚に存じます。 玉作 工人 拝