沼河乃玉匠


 焔鋼乃魂刃


「天愛叢沼河比売御魂」

(あめのなるむらぬまかはひめのみたま)

上野国砂鉄刃
(玉、鏡、片刃、焔鋼一統造)


[全長170ミリ 刃厚2.5ミリ〜3.0ミリ 幅11.5ミリ]




皇紀二六七四年二月吉日
神奴奈川姫の不思議な
お導きにより「刃」を拵える機会を賜りました。

ご縁が出来てから数か月、材料、工程、季節等の諸要件が上手く重なり
極寒の中ではありますが、和鋼一本の刀を砥ぎ出しました。

一刀切絵作家である刀絵の匠
「刀絵帰蝶」宮本なる女史の「手」となっております。

宮本なる女史の作品はこちらからどうぞ。

刀絵帰蝶
Katana-e KICHO



研ぎ澄まされた和肌


生まれた瞬間の鋼勾玉 


七年年期の鋼勾玉
 


砥ぎ澄まされた切先、百練返鍛錬の体紋
 

輝く妖艶な肢体 



 

 
 


 

宮本なる女史が
「天愛叢沼河比売御魂」と共に
シンガポールにて「刀絵の紡ぎ手」として紹介されました。

Daily Dose of Art

毎朝、御神棚に柏手を打ち、神に祈りを捧げ、厳冬下での
作刃は時間を忘れ打ち込める物づくりの真髄がございます。

玉作 工人が拵える「刃」故、その頭には輝く勾玉を持ち、
刀身は日本刀同様鏡面砥込み、そして研ぎ澄まされた切先を持つ。
我が国の三種の神器を一つにしたような「刀」になりました。


 





宮本なる女史からいただいたご評価とご感想。
(文章、動画共に掲載ご了解済です)

奴奈川の匠、玉作工人氏が心寄せる糸魚川翡翠。

その翡翠を司る奴奈川姫命の不思議なお導きにより、
刃「天愛叢沼河比売御魂」を賜りました。

この度の御縁に心より御礼申し上げます。

わたくしは、一刀切り絵の作家として
シンガポールにてお仕事をさせて頂いております。

切り絵の作品と共に、使う刃や紙でも日本の伝統を海外で伝えたく、
日本の刀鍛冶師の拵えた小刀を使い、
”Katana-e刀絵”との名で海外の方にご覧頂いておりました。

その活動の際に、刀絵の為に特別に刃を拵えて頂く御縁を、
奴奈川の匠より頂きました。

わたくしも、糸魚川翡翠と奴奈川姫命には思い入れがあり、こちらの
ホームページを通して以前より玉作工人師の事を存じておりました。

奇遇にも、お仕事で奴奈川姫命を刀絵にて描かせて頂く機会があり、
こちらのホームページにて奴奈川姫命の神話や勾玉を
参考にさせて頂いておりましたが、不思議なことに、
わたくしが奴奈川姫命を刀絵にて仕上げ終えたまさにその日に、
玉作工人師よりご連絡を頂き、交流が始まりました。

わたくしが玉作工人師の作品を拝見していた様に、刀絵もfacebookを通して
見ていて下さっていたことが分かり、とっても嬉しかったです。

その時に、玉作工人師に拵えて頂き賜った刃にて、奴奈川姫命を刀絵にて
切り出させて頂くお約束をさせて頂きました。

”謹製”の文字と共に、届いた刃は綺麗な鏡の輝きを放つ美しい小刀でした。

初めて小刀を持ったとき、とても手が熱くなりました… 不思議な熱さで、
まるで小刀が生きて熱を持っているようで驚きました。

和鋼から拵えられた刀は、以前使っていた刀とは鋼のぬくもりが違い、
握ると手に吸い付くような柔らかさを感じました。

命名も「天愛叢沼河比売御魂」という美しい名前を奴奈川の匠より賜りました。

先端には、勾玉。側面は鏡に仕上げられており、
まるで三種の神器が一つになったような素晴らしい小刀でした。

刃も鋭く輝き、玉作工人師が、紙を切るためのことを想い、
使い手を想ってくださったのが良く分かります。

紙を切る前も、とても神聖な儀式のような気持ちになりました。

いつも描かせて頂いている気持ちを持って、道具にも敬意を払っておりましたが、
その気持ちを更に込める為にも刀を今まで使っておりました。

ですが、これほどの神聖な気持ちをもって臨んだのは初めてでした。

神を結い、白い羽織をまとい、
手を合わせて初めて「天愛叢沼河比売御魂」を使わせて頂きました。

刀に触れるまえに、白い着物の羽織を着たのも、
神々しいまでに匠の魂の入った刀に失礼がないようにとの思いでした。

紙に刃が引っかかる事なく、すーと綺麗な音を立てて紙を切ってゆきました…
本当に素晴らしい切れ味に感動しております。

この素晴らしい
「天愛叢沼河比売御魂」にて刀絵を
切り出させて頂ける事に、心より感謝いたしております。

魂の込められた「天愛叢沼河比売御魂」の刃にて、
魂を込めて刀絵を切り出したく願っております。

奴奈川の匠、玉作工人師に、深く御礼を申し上げます。

Katana-e KICHO刀絵帰蝶
宮本 なる 拝





「奴奈川姫と翡翠」

皇紀二六七四年十一月吉日
神奴奈川姫のお導きにより奴奈川の地におきまして、
刀絵の匠 宮本なる女史が
古式刃「天愛叢沼河比売御魂より
生み出された「奴奈川姫と翡翠」を賜りました。

流麗な曲線により構成され、
全体から溢れる「威」はまさに奴奈川姫。

勾玉は玉作 工人の護りである「神祖布留御魂」の姿。

今にも動き出しそうなその姿には、甦りし高志沼河比売
の魂を感じずにはいられません。




「奴奈川姫と翡翠」










天愛叢沼河比売御魂と共に。



 「神祖布留御魂」と共に。








こうして拵えし道具がお役に立てる事は職人として
本当に嬉しい事でございます。

入れ込んだ我が国古来の「威」をお役立て頂ければ嬉しく存じます。


匠の技と魂により姿を現された「奴奈川姫と翡翠」
深山の工房にて御守りいただきながら玉を攻めたいと存じます。

刀絵の匠 宮本なる女史に深く御礼申し上げます。

「風雨同舟 迎接挑戦」
玉作 工人  拝